学生の取材特集

「環境を考える象印の魔法」取材先:象印マホービン株式会社

最終更新日時: 2022-12-15 21:13:59
取材先企業名象印マホービン株式会社
取材先企業住所大阪市北区天満1-20-5
取材先企業分野

温暖化・気候変動 自然環境・生物多様性 循環型社会 

取材先企業HPhttps://www.zojirushi.co.jp/cafe/
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象印マホービン株式会社を取材しました

2022年11月14日に国立京都国際会館で開催された「KYOTO地球環境の殿堂」表彰式・京都環境文化学術フォーラム国際シンポジウムにブース出展された象印マホービン株式会社への取材記事です。今回は、2022年度WE DO KYOTO!ユースサポーターの呉さんと平田さんに、取材の報告として記事を書いていただきました。

(以下、寄稿者:2022年度WE DO KYOTO!ユースサポーター 呉・平田)


給茶スポット

象印マホーピン株式会社は炊飯ジャーなどの調理家電のほか、ステンレス製のまほうびんの水筒なども取り扱っています。2000年代の始めごろまで、水筒は子どもが持つものというイメージが強く「マイボトル」という言葉もありませんでした。そこで、大人もマイボトルライフを楽しんでほしい、と象印様が2006年に考案されたのが「マイボトルキャンペーン」です。マイボトルキャンペーンでは給茶スポットという仕組みを開設し、マイボトル持参の方へ給茶サービスを提供しています。全国約150店舗で実施されており、京都では2022年11月現在、10店舗で給茶サービスが提供されています。

給茶スポットの概要

外部団体との連携

消費者がマイボトルを使う上で感じる主な不満点には、①荷物になる、②自分で飲み物を用意しなければならない、③使ったマイボトルを洗わなければならないという3つの理由がありました。そのような不満を解決するために象印様は外部団体と連携して新たなサービスを開発されました。

・「マイボトル洗浄機」の開発

使用したマイボトルを洗わなければならないという不満を解決するために、東大阪の「中農製作所」と共同開発で「マイボトル洗浄機」を開発しました。洗浄機にマイボトルを入れた後、ボタンだけ押せば簡単にマイボトルの洗浄が可能です。

・「象印マイボトルクローク」の開始

LINE公式アカウントで注文・決済すると、好きな時間に好きな飲み物を専用ロッカーで受け取ることができるサービスです。使用したマイボトルを店舗またはロッカーに預けると店舗で洗浄・保管してくれるため、自分で飲み物を用意し、使ったマイボトルを洗浄する手間がなくなります。

象印マホービン株式会社様に以下の質問に答えていただきました。

Q. 給茶スポットのようなSDGsのための今後の取り組みについて

A.  今は実証実験の段階ですが「マイボトルクローク」や、「マイボトル洗浄機」で、マイボトルの利用促進を図っていきたいです。

Q. 社内でされている環境保全の取り組みについて

A. 元々社内では自主的にマイボトルを使う社員が多かったのですが、改めて2019年に「社内ペットボトルゼロ」宣言をし、デスク周りなど会社全体でペットボトルを出さないということを実施しています。社内の自動販売機からもペットボトル飲料をなくし、各事業所にウォーターサーバーを設置しました。従業員だけではなく、会社に来られるお客様にもペットボトルを出していません。これまでもマイボトルを使用する社員が多かったことから、スムーズに取り組むことができました。

Q. 環境問題への取り組みを始めてからの変化について

A. 他の業界とのコラボが増えました。企業はもちろん給茶スポット加盟店の日本茶業界や、大阪府・京都府、滋賀県などの自治体や甲南女子大学などを始め、様々な団体と連携をして、マイボトル普及の活動をしてきました。

Q. 同業の他社との環境意識の差について

A. 特にありません。今、この業界全体でマイボトル普及に向けて同じ方向に進んでいこうという流れになっており、互いに切磋琢磨しています。また、他社との差別化のために、水筒が他のいろいろな荷物に馴染むようにくすんだカラーにするなどトレンドを取り入れ、年齢・性別に拘らず、使い勝手の良いものを提供しています。

Q. 水筒の利用が多い小学生などを対象にした環境教育などの実施について

A. 「海とマイボトル」という冊子を作成し、マイボトルを軸にプラごみについて解説をする他、まほうびん記念館ではその歴史やマイボトルの使用を促すための企画なども含め、マイボトルの役割の多様性など学生にPRすることも行っています。

トレンドを意識したカラーや使用する人のニーズに合わせた特徴を備えたボトル

取材を終えて

マイボトルを少しでも多くの人に使用してもらえるよう、ボトルのデザインをはじめ、象印マイボトルクロークや学生、自治体との連携など幅広く活動されていることを知り、驚きました。また、実際に会場にあった給茶体験コーナーでいれたお茶は温かくて美味しかったです。便利なペットボトルの使用に頼るという私たちの消費行動や意識改革のためにも、給茶スポットを利用したり、マイボトルとして自分のお気に入りの一本を見つけたりすることがSDGsの達成のためにも重要なことだと思いました。

給茶体験コーナー:丸久小山園西洞院店様のお茶でした

感想

今回の取材を通して、どれだけ多くの企業様が環境問題に取組んでいるのかについて考えることになりました。例えば、象印様の場合、社内でのペットボトル使用を禁止したり給茶スポットを作ったりすることでペットボトルの使用を減らすような努力をされています。そのようなさまざまな努力が集まると、大きな影響力を及ぼすことができると思います。これからも環境問題を解決するために、大きくても小さくても多くの努力をする必要があると思います。


取材日:2022年11月14日
寄稿者:2022年度WE DO KYOTO!ユースサポーター 呉・平田

*WE DO KYOTO!ユースサポーターとは

京都府知事から委嘱を受け、京都府とともに環境に関する活動を行う若者のこと。本サイトは、彼らが勉強会や企業取材を通じて得た学びや気づきを発信する場として位置づけています。


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