学生の取材特集

「“Wood you like a Sustainable Life?“ 木材を通して持続可能な社会へ」取材先:林ベニヤ産業株式会社

最終更新日時: 2022-11-21 18:54:52
取材先企業名林ベニヤ産業株式会社
取材先企業住所(本社)〒541-0041 大阪府大阪市中央区北浜4-8-4
(舞鶴工場)〒625-0033 京都府舞鶴市字平1000
取材先企業分野

循環型社会 再生可能エネルギー 

取材先企業HPhttp://www.hayashi-hys.co.jp/index.html

林ベニヤ産業株式会社を取材しました

2022年10月7日、2022年度WE DO KYOTO!ユースサポーターが林ベニヤ産業株式会社に伺い、同社の環境の取組について取材してきました。今回は、下道さんと渡邉さんに、取材の報告として記事を書いていただきました。

(以下、寄稿者:2022年度WE DO KYOTO!ユースサポーター 下道・渡邉)

林ベニヤ産業とは

林ベニヤ産業様は針葉樹(スギ、カラ松、ヒノキなど)の原木を材料に合板を製造及び販売している企業です。かつての合板の材料である南洋材(ラワンなど)は、森林が再生できないといった問題点がありました。その問題を改善するべく1982年に“国内で初めて”再生可能な針葉樹合板の量産体制を完成させ、かなり早い段階から環境に配慮した取り組みをおこなっている企業でもあります。

林ベニヤ産業記念碑

林ベニヤ産業様の顕彰碑

環境に配慮された合板製造

林ベニヤ産業様では、合板の製造時に発生する原木の樹皮や単板の端切れ、切り落とした四辺などの端材を粉砕し木質チップとして作り替え、切断時に出る木粉も機械で固め、バイオマス発電の燃料として利用しており、木材を余すことなく活用されています。他にも合板の材料となる原木は約8割が国産のものを使用しており、海外産に比べ原木輸送の際に生じてしまうCO2の排出量を削減しています。今後はCO2をより削減するために、国産(特に京都府・京都市産のもの)を活用し国産使用率100%を目指しています。

取材(木材見学)の様子

合板の材料になる原木(左)と国産原木を活用した合板(右)

木材を活用したバイオマス発電

林ベニヤ産業様では、合板の製造以外にも木材を燃料にしたバイオマス発電をおこなっています。燃料のうち約8~9割は工場の端材で、残りの1~2割は未利用材など林地残材を活用したものとなっています。バイオマス発電所の規模は6800kwで約15000世帯分の電力をまかなうことができます。また、化石燃料を使用せず木材を燃料に使用することでカーボンニュートラルも達成しています。

バイオマス発電の木質チップ

合板製造の際に出た端材を加工して作った木質チップ(バイオマス発電所の燃料に)

重要なことは“私たちの身の回りを木製品で囲むこと”

地球温暖化を改善するうえで「私たちの身の回りを木製品で囲むこと」そして「木を切る=悪であるというイメージを払拭すること」が大事であると仰っていました。森林が荒れないようにし続けるには植林→成長(CO2を吸収)→伐採・加工という循環を守ることが必要不可欠になります。この循環を維持するためにも自分たち消費者が木製品を利用すること、身の回りを木製品で囲むことの重要性を積極的に発信し、多くの人に認知してもらう必要があると感じました。

ユースサポーターによるインタビュー

取材中の様子(取組や今後の展望・想いなど熱く語っておられました)

取材を終えて

林ベニヤ産業様は早い段階から持続可能性や再エネに目を向け、再生可能な針葉樹合板へのシフトチェンジや木材を燃料としたバイオマス発電など様々な対策を講じられていることを知ることができました。特に木材を余すことなく活用されているのを見て、木材を通して環境保全・持続可能な社会を作るという徹底した姿勢、強い意志を感じることができたように思います。また、自分たち消費者も木製品を取り入れることで森林の循環を手助けすることができるので、皆さんもぜひ一度木製品に目を向けてみてはいかかでしょうか。

“Wood you like a Sustainable life?”(木を通して持続可能な生活はいかがですか?)(※ユースサポーターの造語です。)

取材では、中岡様(前列左から1人目)、藤原様(前列2人目)、池上様(後列左から1人目)にご対応いただきました

取材日:2022年10月7日
寄稿者:2022年度WE DO KYOTO!ユースサポーター 下道・渡邉

*WE DO KYOTO!ユースサポーターとは

京都府知事から委嘱を受け、京都府とともに環境に関する活動を行う若者のこと。本サイトは、彼らが勉強会や企業取材を通じて得た学びや気づきを発信する場として位置づけています。


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