株式会社川島織物セルコンを取材しました
2022年8月29日、2022年度WE DO KYOTO!ユースサポーター8名が株式会社川島織物セルコンに伺い、同社の環境の取組について取材してきました。今回は、中島さんと福田さんに、取材の報告として記事を書いていただきました。
(以下、寄稿者:2022年度WE DO KYOTO!ユースサポーター 中島・福田)
SDGsへの取組と影響
近年、環境に優しい製品の需要は高まっており、またSDGsへの取り組みが重視されるようになってきています。こうした中、環境に配慮したモノづくりやSDGsに積極的に取り組むことは、企業として大きなメリットがあると川島織物セルコン様は考えておられます。SDGsなどを大切にした活動を行うことで企業の信頼度が上がり、より事業や社会に貢献できることがあるそうで、リサイクルできるなど、環境への配慮を条件に仕事を受けることも。SDGsや環境に優しい取組をしていることがアピールポイントになるようです。
同社が重点目標として掲げる環境への取組に関連するSDGs目標
持続可能な社会への積み重ね
川島織物セルコン様では、SDGsなどの取り組みの方針は、公式なデータやニーズに基づいて決定されますが、その方針は社員・顧客といったすべてのステークホルダーに共有されることになっています。一部だけでなく、全体で同じ意識を持てるようにされているそうです。特に社内では、社員の皆さん一人ひとりが自分の目標を書いたカードを作成されているとのこと。ある社員の方はペーパーレスを目標にするなど、自分で取り組めるものを掲げられていました。SDGsなどの取組を始めてから、社員の皆さんの意識や行動にも変化が現れてきたそうです。重点目標で定めた目標の実現に向け、自社でできる小さな積み重ねをしていくという姿勢を大切にされています。
CO2ゼロは「可能」
「2050年までにCO2排出量実質ゼロは可能だと思うか」という私たちの質問には「可能です」とはっきりと答えてくださいました。排出を最小限にし、カーボンニュートラルの実現に向けて再エネ電気の購入などにより排出されるCO2をゼロにしようという方針だそうです。また、川島織物セルコン様では製造のすべての工程が社内で完結するため、無駄な輸送を減らすことができているのも強みといえます。「今の時代、2~3年前には考えられなかったようなことが可能になってきています。今できないと思っていることも、数年後にはきっと可能になるでしょう。」と希望を語ってくださいました。
社員の方はユースサポーターの間に座り、インタビューに応じてくださいました
大切なのは「活動をオープンにして信頼関係を築くこと」
川島織物セルコン様では、施設の一部を地域へ開放したり、織物と環境との関連をテーマにした出前授業を小学生に向けて行ったりと、地域との関わりを大切にされています。企業活動には、地域の人々の理解も必要です。地域との交流会や排水を浄化する施設の公開など、どのような活動をしているかを地域住民に積極的に伝えることも行われています。地域との密接なコミュニケーションによって、「誤解のないように」理解を得て信頼関係を築くことができると言われています。
「ニーズを教えて」― 私たちにできること
「川島織物セルコン様をはじめ、企業にとって消費者・地域住民である私たちにできることはあるか」と尋ねてみたところ、「環境に優しい製品を買ってほしい」「ニーズを教えてほしい」との返答が。環境に配慮された製品には、それを示すマーク(グリーンエネルギーマーク、エコマーク、エコニールマーク)が付けられています。デジタルカタログなどで確認することができるため、製品を買う際に意識してみてはどうでしょうか。また、企業活動は消費者のニーズに基づいて行われます。私たちだけでは実現が難しくても、企業と協力すれば実現できるかもしれません。「企業だけではアイデアに限界が出てきます。外側からの提案が欲しいのです。」―企業と消費者・地域住民が一体となって取り組むことができます。ホームページの「お問い合わせフォーム」から、私たちの声を届けてみませんか。
取材を終えて
私たちの質問に対して、はっきりと、丁寧に答えてくださいました。特に、ゼロカーボンが可能であると即答されたことは印象的で自信を感じました。環境活動に対する姿勢が積極的で、地球サミットの翌年には環境保護委員会を設置するなど、先見の明がある企業なので、きっと実現するだろうという希望を持つことができました。また、地域との密な関わりによって、身近なニーズを吸収することがポイントだと学びました。地域の方々にとっても、信頼できる、応援したくなる企業なのだと思います。
私たちは企業に対して、製品を購入する、意見を送るといった方法で意思表示をすることができます。企業と協力して環境を守る取組ができれば、もっと環境に優しい社会の実現に近づくのではないでしょうか。
左から順に、川島織物セルコン人事総務部CSR・安全衛生推進グループの小阪様、蒲田様、小畑様にご対応いただきました
取材日:2022-08-29
寄稿者:2022年度WE DO KYOTO!ユースサポーター 中島・福田
*WE DO KYOTO!ユースサポーターとは
京都府知事から委嘱を受け、京都府とともに環境に関する活動を行う若者のこと。本サイトは、彼らが勉強会や企業取材を通じて得た学びや気づきを発信する場として位置付けています。